やってられない
やってられない。
テスト勉強だってやってられないし、レポートだってやってられないし、プレゼンだって実験だってやってられない。
彼氏と付き合ってるのもやってられない。
別れたい。好きじゃないのに付き合ってる。でも好きじゃないのに私のことはずっと好きでいればいいと思う。嫌いな人にだって好かれたい。それを知ったうえで毎日を過ごしたい。自分は必要とされているんだと思いながら、毎日を過ごしたい。だったら誰でもいいんじゃないか。彼じゃなきゃ駄目な理由なんてひとつもない。私を肯定してくれればいい。まあそんな人が沢山いればここまで困ってはいないんだけれど。
彼は私のことお姫様だと思っているらしい。私は彼のことを王子様だとか微塵も思っちゃいない。王子様なんかより格下だ。召使いのように思っている。迎えに来てと言えば雨でも深夜でも来る。なんなら来ないでと言っても来る。いやその時は来るなよ。アイスが食べたいといえば買ってくる。抹茶アイスが好きだと教えてある。テストの点数が良かったのでご褒美が欲しいといえばアイスを買ってくる。その時はハーゲンダッツ買ってきてた。ハーゲンダッツって美味しいんだなって改めて思った。
ここまでしてもらって何が不満なんだ。何が原因で好きになれないんだ。顔か？顔なのか？人の顔のこと言えるような容姿してないくせにか？だいたい私は面食いじゃない。強いて言うなら犬みたいな人が好きだ。思えば確かに彼氏は犬みたいな顔をしていない。そこか？
なんで私は昔あんなに恋愛に依存できたんだ。なんであんなにそうでもない男に依存できたんだ。本当に依存していた。元気だったな。元気に毎日泣いていたな。
ある歌を聞いて元彼氏を思い出す。そんな毎日を最近過ごしている。別に元彼氏に未練があるわけではない、好きなわけではない。今日も貰った筆箱とシャーペンを使い、時々思い出しては曲を聴いている。
携帯のロック解除の番号を彼氏の誕生日にしている理由は、彼氏が私の携帯を勝手に見ようとしたときに「俺の誕生日暗証番号にしてるほど俺のことを思ってるのに俺は何てことしてるんだ」って罪悪感に苛まれてほしいから。女々しくて清々しいほどクズなのは私だ。
